脱プラスチックに向けた区の取り組みについて~一般質問から~

区役所で唯一ペットボトル飲料を廃止した本庁舎20階の自販機

9月14日の一般質問でプラスチック削減について質問しました。

2020年7月にはレジ袋有料化が始まり、その結果大幅に削減でき、コンビニ、スーパー、ドラッグストアいずれもレジ袋の辞退率が約8割と報告されています。

区の庁舎でも練馬区役所プラスチック削減指針に基づき、レジ袋やプラスチックのストローの廃止、会議でのペットボトル廃止、マイボトル対応の給水機の設置など取り組んでいますがまだ1か所のみなので、全区立施設への設置や区内の事業者に協力を呼びかけ給水スポットの設置の検討を求めました。

答弁

庁舎内売店でのレジ袋有料化の先行実施、本庁舎アトリウムへのマイボトル用給水器の設置、プラスチック製クリアファイルの抑制、催事におけるマイバッグ、マイボトルの持参呼びかけなどを行ってきた。区内各種団体にも協力を呼びかけている。

庁舎内に足で踏んで直接水を飲むウオータークーラーは既に数か所設置されていますが、マイボトルに給水できることで、利用の幅が広がっています。
今後街なかにも給水スポットができることを期待します。

また、区の指針において「啓発用クリアファイルは、プラスチック製品の使用を極力抑制する」とありますが、区民からは「区から配布されるプラスチックのクリアファイルが多いので紙に変えられませんか?」との貴重な意見が届いていて、このことは区長に直接伝わっています。

区民が率先して脱プラスチックに取り組もうとしている姿勢を受け止め、紙に変える、あるいはファイル自体を無くす、など実現すべきです。
そして区が脱プラスチックに真剣に取り組む姿勢を区民に示し、「プラスチック製品を貰わない、買わない、燃やさない」という意識啓発をすることも重要であり、区の取り組みを聞きました。

答弁

啓発用クリアファイルについては、新たに作成したものはない。すでに作成したものや、共催者が作成したものを配布している事例があったが、今後、他のものへ変更していく。

他のものに変更していくという答えが得られましたので、今後の動きを注視していきたいと思います。

1995年に容器包装リサイクル法が制定されたことは大きな転換でしたが、問題は総リサイクル費用の8割以上を自治体負担、つまり税金で負担していることでした。

容器包装リサイクル法では、購入した製品をきちんと分別してごみ集積所に出すことが消費者の責任、最も負担が重い、ごみの回収・選別・保管が自治体の責任、生産に関わる費用と再商品化が生産者の責任となっています。製品価格に自治体の負担、つまり税金で負担しているリサイクル費用は上乗せされていないので、ペットボトルなどのプラスチック容器の製品を買わない人も負担していることになります。生産者も処分の負担を気にせず製品をつくることができ、負担のあり方が公平ではないことが問題となってきました。

私たちは20年以上前からこの問題を指摘し、改善策である拡大生産者責任を言い続けてきました。

自治体が負担しているリサイクル費を製品価格に含めることで、生産者は価格を下げるために何度でも繰り返し使える容器を工夫し、費用をかけず、ごみを出さずに再製品化できるサーキュラーエコノミーが実現します。自治体の負担も減り、消費者も買った人がリサイクル費を負担することになります。
また、今年6月に成立したプラスチック資源循環促進法により、自治体の負担がさらに重くなることが予測されます。
今こそ区として拡大生産者責任への転換を強く国に求めるべきであり、区の考えを聞きました。

答弁

本年6月に公布されたプラスチック資源循環促進法においても、拡大生産者責任の理念を継承し、事業者による不用となったプラスチック製品全般の自主回収・再資源化計画の策定など、より踏み込んだ取り組みを求めている。区では本年8月、特別区長会を通じて国に対し「国の責任の明確化および財政支援」について要望した。

 事業者が応分の中間処理経費を負担する制度の構築など国の責任を明確化し、リサイクルルートの基盤整備、地方自治体への財政支援等、国の役割を果たすことを特別区長会が国に要望したことは大きな前進です。

容器包装プラスチックのリサイクルにいち早く取り組んできた練馬区から、積極的に国にはたらきかけるよう求めていきます。