建替え完了。光が丘清掃工場を見学しました。

やない克子とRの文字を作って画面に参加。

2016年から建替え工事が始まった光が丘清掃工場が今年3月に完成し、既に稼働しています。
練馬区議会議員を対象に見学できる日が設けられ、7日に行きました。
工場長をはじめ、職員の方が案内、説明をしてくださいました。

クレーン実物大の模型の前でやない克子と

1999年に清掃事業が23区に移管され、より効果的な処理として23区共同でおこなうことになりました。その処理の管理運営を担う特別地方公共団体として、東京二十三区清掃一部事務組合が設立されました。
しかし23区各区に必ず清掃工場があるわけではなく、23区全体で調整して、現在建て替え中の工場を含めて21の清掃工場でごみの処理をしています。
見学当日は文京区、板橋区の一部、中野区、新宿区の一部の可燃ごみが搬入されていました。

練馬区には谷原にある練馬清掃工場と光が丘清掃工場の2工場があり、練馬工場は2015年に建替えが終わったばかりです。
光が丘の工場は商業施設や団地が隣接しているため、建替えにあたり、周辺環境に配慮して旧工場は高さ40.7mだったものを27mと低くし、場内や屋上の緑化や沿道の桜の木も残したそうです。

・建設費は約350億円(旧工場の建設費は約105億5千万円
・800度で焼却することでダイオキシンを抑えている
・クレーンは自動運転
・中央制御室は6人24時間体制。45台のカメラで監視
・焼却による余熱利用として
発電・・蒸気タービン発電機9150kW、太陽光パネル50kW
工場内利用と売電(東京エコサービス)
・熱供給による地域の冷暖房設備に配給

中央制御室

建設費は旧工場の約3倍です。人件費や資材の値上がりもありますが、発電や省エネ、CO2排出量の削減、大気汚染防止など、効率の高い設備が導入されています。

23区のうち、区によってはプラスチック製品を容器包装プラスチックと製品プラスチックを分別して容器プラをリサイクルしているところ、すべて可燃ごみにしているところがあります。
練馬区は早くから容器プラを分別・リサイクルしていますが、練馬区の清掃工場に搬入する他区の状況によっては、プラごみを全て可燃ごみにしているところもあるので、そこを統一できないか、これまで委員会で質問してきましたが、各区の考えもあり今後の課題となっています。

光が丘新工場では3R、中でもリデュース(ごみの発生抑制)をすすめるとしています。
見学に来た子どもたちが清掃工場を知ることで、自分たちが出すごみがどう処理されているのかを知り、ごみを少しでも減らす工夫を考えてもらう環境学習ゲームもあります。

災害時には活動拠点として東京都と協定を結んでいます。
また、公開空地は一時避難所となっています。
近隣の公共施設への電力供給は区民センターとEV車への供給です。

私たちはこれまで煙突のアスベスト、ダイオキシンの発生や水銀の検出、2011年の東京電力福島第一原発事故後では放射性物質の検出など、地域住民の数々の不安の声を受け止めてきました。
そしてプラスチックはすべてリサイクルし、ごみを減らすことで清掃工場の数そのものから見直すよう求めてきました。

また、昨年からの新型コロナ感染症の拡大で在宅ワークが増えたことで、家庭から排出されるごみが増えたことや、マスクなどのごみが集積所で散らかっていることに、収集の職員の方への負担が増しているのではないかということも指摘してきました。

私たちが日常の生活の中でごみを出している以上、そのごみがどう処理されているのかを知っておく必要があると思います。

今後、新型コロナ感染症の状況をみて、一般公開もしていくとのことですが、もう少し先になりそうです。