支援を必要とする人に差別なき対応を‼~補正予算の質疑から~
インクルーシブな練馬をめざす会を代表して、補正予算委員会で質問しました。
今回の補正総額は約20億円で、ほとんどが新型コロナ感染症対策に関わるものです。以下主な内容です。
●女性支援物品等購入費
4月の2000パック支給に続き、今回の補正予算で7月から生理用品5000パックを配布する。配布をきっかけに相談につなげることも目的としていた。前回は応急小口資金貸付や、住居確保給付金などの相談につなげた事例があった。
⇒生理の問題が社会で取り上げられるようになったことは一歩前進。女性だけの問題として抱えないためにも低年齢からの性教育が必要。
生活困窮で生理用品を「買えない」ことの他に「親に買ってもらえない」虐待やネグレクトの問題も実際に起きている。他部署と連携した相談体制を求めた。また施設保健相談所、福祉事務所などの区立施設に取りに行かれない子どもたちもいるので、学校での配布を要望。
●住居確保給付事業経費
減収や失業などにより住居に困っている方への給付金の再支給の申請期間を最長12か月まで延長。
昨年度の申請が約5,100件で、前年度の80倍以上。約4割の方が給付金によって生活の立て直しができている。給付金の受給者は求職活動の要件があり、その結果再就職やアルバイトのシフトが戻ったなど、収入が増加している。給付を再延長しなければならない生活の立て直しが厳しい状況の方に対しては、状況を確認し、独自に就労サポーターを増員して求人開拓やマッチングをおこなっている。
⇒給付金は生活保護に至る前の支援策ではあるが、一時的な給付だけではなく、先を見据えて誰もが安心して暮らせるための持続的な家賃補助制度や住宅セイフティネットの活用などを要望。
●予防接種費 診療所ワクチン管理等委託料、送迎運行委託料
ワクチン接種については強制ではないこと、しかし希望する人が、立場によって情報や権利に関する不平等な対応があってはならない、という視点で質問しました。
知的障がいのある方で通所施設を利用されている場合、慣れない会場や注射などが苦手な方もいる。施設での接種はできないか以前に質問した時は検討中とのことだったが、あらためて質問。
⇒「福祉園などの通所施設を利用する重度の障がい者の方などが接種を希望してもできないということにならないよう通い慣れた施設での接種の実施に向けて関係機関と調整している」との回答を得ることができた。詳しい情報提供と施設からの相談が受けられる体制を求めた。
仮放免中やホームレスの方は区内に居住実態が把握できれば接種券を発行する。申請があれば接種可能。区民部との情報共有で個別に対応できるよう準備している。
⇒「申請があれば」は厳しい状況。当事者の方は申請するかどうかの以前に情報が来ない。豊島区では住まいのない方が接種券を受け取れる方法について支援団と協議したり、アンケート調査をおこなっている。アウトリーチで接種を希望する方につながるよう求めた。
ワクチン接種は強制ではなく、あくまで個人の判断。接種していない人が差別や排除を受けるなど、不利益を被る問題が起きている。今後12歳からの接種が可能になると学校や地域でも話題になる。大人が接種を強制したり、接種しない方が差別されないよう区民に啓発すべき。
⇒「ワクチン接種は本人の同意に基づき実施される。あくまで強制ではない。接種の有無によって差別が起こらないよう厚生労働省のホームページで丁寧に周知している」と区は回答。さらに、多くの人に知ってもらう方法で周知啓発するよう求めた。
すでにワクチン接種済みでない人が解雇される、接種済みの証明が必要など、差別問題が生じています。
個人の判断や事情を尊重し、希望する人には差別なく適切な対応をするよう求めました。