「毎日がアルツハイマー」を見ました。

    先日、新聞に紹介されていて気になっていたドキュメンタリー映画「毎日がアルツハイマー」を見ました。

   この作品は映画監督の関口祐加さんが、アルツハイマー型認知症の自分の母親との2年半の生活の記録をそのまま映画にしています。

   お母さんのひろ子さんもとても楽しく可愛らしい方ですが、自分が時々わからない行動をすることに不安を抱き、感情の起伏が激しくなることもあります。でも家族が温かく見守っています。母と娘がお互いに言いたいことを言いながら楽しく暮らしていく中にも、少しずつ症状が進行していくことへの祐加さんの気持ちの葛藤も会話からうかがえました。

   また、姪の「こっちゃん」が、大好きなおばあちゃんの病気を自然に受け止めて、何の隔たりもなく一緒にいる様子がとても微笑ましく、この映画を引き立てます。

    介護の大変さも十分わかりますが、母娘の会話のやりとりにどうしても笑ってしまい、介護に対して前向きに捉えることができる映画でした。 

  そして、この映画の中での「ボケるということは神様がすべての恐怖から解き放してくれること」という医師の言葉が心に残っています。 

 自分が実際に介護する立場に立ったら、あるいは自分がアルツハイマーと診断されてもこんなに明るく過ごせるか、と考えてしまいますが、「最後まで人として尊重される」ことが最も大切なことだと思いました。