虐待を受けた子どもたちを支える地域力 

練馬・生活者ネットワークは9月11日、第一回「子どもの人権を考える学習会」を開きました。
テーマは「虐待を受けたこどもたちどうやって『おとな』になるの?」、講師をカリヨン子どもセンター理事の前田信一さんにお願いしました。
前田さんは32年間子どもの自立支援に関わる中で、子どもシェルターの必要性を実感し、3年前に「カリヨン子どもセンター」を設立しました。

虐待を受けて育った子どもは施設の中でも他人との関係性がうまく作れず、信頼性を探りながら生活している、自分が親から受けた暴力を更に弱いものへと向けて行く、施設を出ても社会に対応できず自殺に至ってしまう例も少なくない、という話を聞き、保護した後の子どもの成長を支えていくことの難しさ、自力で生きていく能力を身につけることの難しさがよくわかりました。

「とにかく法がないと何も動けない。今必要なのは施設を出ても自立できず、帰る所もない、そういった子どもたちの受け皿を地域に作り、ネットワークを広げていくことです。
また、虐待を受けても「助けて!」と言えるようになるのは16歳を過ぎてから、でも子どもたちは必ずシグナルを出しているはず。それを見逃さず、周りが声をかけてあげて下さい。そして絶対に一人で抱えず、地域の子ども家庭支援センターに相談して下さい。」と前田さんは話します。

私は「子育て 介護は 社会のしごと」を訴え練馬・生活者ネットワークのメンバーとして活動してきました。
心に傷を負った子どもたち、愛情を知らずに育った子どもたちが社会から孤立することなく、生きている喜びを味わうことができるよう、虐待を受けた子どもたちの「子育て」に関わっていきたいと思います。