学習会「どうなる?としまえん」を開催
8月18日、学習会「どうなる?~練馬城址公園が都立防災公園に~」を開催しました。
講師はNPOまちぽっと理事、東京自治研究センター理事の伊藤久雄さんです。
94年間親しまれてきた「としまえん」が残念ながら8月末で閉園。
既に報道されていますが、閉園後敷地の一部にはハリー・ポッターのスタジオツアーがオープンすることが決定しています。偶然にもこの学習会の日にワーナー ブラザース スタジオツアーズとワーナー ブラザース ジャパン合同会社、西武鉄道株式会社、伊藤忠商事株式会社、芙蓉総合リース株式会社の間で契約が成立しました。そして残りの部分について都は「緑と水」「広域防災拠点」「にぎわい」を基本目標としたあらたな「練馬城址公園」の整備方針を示しています。
区も「みどりの風吹くまちビジョン」において「練馬城址公園をにぎわいの拠点に」を計画として掲げ、
①災害時に避難場所や活動拠点等として機能する「防災の拠点」
②練馬区の新たなみどりの象徴となる「水とみどりのネットワーク
の拠点」
③多くの人が訪れ、楽しいひとときを過ごすことのできる「にぎわ
いの拠点」
④都市計画道路補助133号線をはじめとする周辺都市基盤の整備
の4点を基本に区民の意見を踏まえて検討する、としています。
公園整備は都の事業ですが、「自分たちの住む地域の公園についてどうしたいのか、一緒に考えよう」と今回の学習会を企画しました。
伊藤さんから「防災公園としての機能をどうもたせるか」「光が丘公園との役割分担」「都市計画道路133号線」「新型コロナ感染症の影響でひっ迫する都の財政(財政調整基金はほぼゼロに近い)」「地球温暖化や気候変動による豪雨の水害対策」などの課題について区のハザードマップも使いながら詳しく説明を受けました。
また、園内には石神井川も流れていますから、水を生かすと同時に水害にも対応できる機能も必要であることや、「防災公園の整備に道路整備は欠かせない」という考えに対し、「補助133号線は新設のため、かなり多くの住民が立ち退きの対象になるので丁寧な合意形成が必要」という指摘も受けました。
区は都と「情報連絡会」で意見交換をしているので、区民の意見はそこで出されるのか聞いたところ、そこでは出されないが「東京都公園審議会」において来年の1月頃意見募集をするとのことでした。
東京都が都民の意見を聞く前に、区民にとって大事なことですからまずは区としてきちんと区民の意見を聞き、計画に反映させるよう、都にはたらきかけるべきです。
学習会にはとしまえんの未来を考える市民グループからの参加もあり、意見交換もできました。区民全体の問題として今後も一緒に考え、区や都に提案していきたいと思います。