孤立から社会参加へ~ねりま若者サポートステーション活動報告~
3月24日、ねりま若者サポートステーション(サポステ)の2017年度活動報告会がありました。
サポステは国の事業で、2013年に春日町青少年館に開所、不登校やひきこもり、ニートなど、社会への一歩が踏み出せず、地域で孤立している15歳から39歳までの若者の支援をしています。
区のこども家庭部青少年課のもと、認定NPO法人文化学習協同ネットワークが運営し、「学び直し」や「地域活動」、「就労体験」を通して社会参加をめざしています。
しかし私たちは、学習や就労の支援だけでなく、一人ひとりに寄り添い、生活をまるごと受け止める支援が必要であり、区の事業として数値での事業実績に捉われていないか、現場のスタッフの熱意と区のめざす実績との間に距離がないかを心配し、2月の一般質問でも取り上げました。
サポステで体験した8人の若者からの報告では
・面談を重ねることで自分の話を聞いてもらう、理解してもらうことでの安心感。
・プログラムを通して人との関わりをもちながら少しずつ自信がついていった。
・家族以外の人と話せるようになった。
・外に出られなかった時間が無駄だと言ったときに「外に出られない間もちゃんと生きていたんだ
から無駄じゃないよ!」と言ってくれたことで自己肯定感をもてた。
・地域のお祭りに企画から参加して自信ができた。
など、自分の存在を認めてくれる大切な居場所となっていることもわかりました。
一人ひとりをスタッフがしっかり受け止め、焦らず家庭から社会への一歩を踏み出すサポートをしています。
また、様々な支援団体が関わっていることも知り、所長の「この5年間でようやくここまで来ました」との言葉に支援のネットワークを広げてきた努力を感じました。
報告書によりますと2017年度までの5年間の登録者は1156人、563人の若者が社会への一歩を踏み出していったとのことです。
とはいえ、登録はしたけれど、やっぱり家から出られない、サポステへの一歩すら踏み出せない若者への支援が課題だと思います。
同時にスタッフの方たちの「働く場」としての環境がどうなのか、過密スケジュールになっていないか、などスタッフへの支援も考えないといけません。
そして、若者が安心できる居場所を地域につくることも必要です。
区内には春日町と南大泉に青少年館がありますが、一般利用者が多い、青少年も団体登録しないと部屋を無料で使えない、フリースペースがないなどの課題があり、区に充実を求めています。
ひきつづき、地域への若者の居場所づくりに取り組んでいきます。