3か所のまちづくり協議会で

先月、区内3か所の道路計画にともなう沿道周辺地区の協議会を傍聴しました。
住み慣れた地域をどうしていくか、どうしたいかはそこで暮らしている住民が主体的に考えることが大前提です。
協議会の委員は3か所いずれも男性が多く、若者や女性がほとんどいない状況が見受けられました。
まちづくりをコンサルタントの進行に任せて進めていくだけでいいのかを検証し、道路の必要性も含めてもっと多くの住民が意見を出し合える場をつくることが必要だと思います。
そして子どもや若者が「自分たちが暮らすまちがどのようなまちだったらいいか」を一緒に考える「子ども・若者参加のまちづくり」をぜひ実現させていきたいです。

協議会はいずれもコンサルタントによる進行で、委員は地域の町会や商店会、活動団体、公募などの方たちで構成され、グループ討議で課題整理などがおこなわれています。

以下は、それぞれの協議会の報告です。

●大泉町二丁目地区まちづくり協議会(第2回)

大江戸線延伸(光が丘~大泉学園町)にともなう地上部の都市計画道路補助230号線の整備によるまちづくり協議会が立ちあがり、大泉町二丁目地区は今回で2回目です。

整備中の幅18mの補助230号線と土支田通りに挟まれ、北側は白子川に向かって急勾配の傾斜地になっているこの地域一帯のまちづくりについてワークショップがおこなわれています。

1回目は生活利便性、住環境、交通、防災防犯、その他に分けて地域の課題を出し、2回目はその課題を踏まえてどうしたらよいかの意向把握でした。

商店街として期待すること、沿道にふさわしい建物、欲しくない建物、望ましい街並み、土支田通りと補助230号線の道路・交通環境について討議しました。

●補助233号線沿道周辺地区まちづくり協議会(第1回)

大泉中央公園から補助230号線に向かって南北に走る500メートルの区間を整備する補助233号線の沿道で、大泉学園町8丁目と大泉町3丁目が対象地区となります。

1回目ということで委員から地域課題を出し合いました。
小さな病院はあるが、大きな病院がない
高齢者が行かれる生鮮食品の店舗がない
風致地区なのでみどりの保全を考える
交差点の見通しが悪い
道路による分断
などの課題が出ました

●補助156号線沿道周辺地区まちづくり協議会(第2回)

補助156号線は大泉学園駅近くの大泉小学校から西東京市に向かって東西に走る幅16メートルの都市計画道路です。その沿道となる南大泉5・6丁目、東大泉4丁目(一部)、西大泉1丁目(一部)を対象としたまちづくり協議会が立ちあがっています。
2015年9月に「保谷駅周辺地区まちづくり協議会」が発足し、9回開催されて提言書も出されています。これに関連して補助156号線沿道の協議会を立ち上げました。

この道路計画は東京都の優先整備路線に選定されていて、用地測量が既に始まっています。
しかし、閑静な住宅地の真ん中を横断する新設の道路には地域住民から「今はもう閑静な住宅地になっているのに、昔の道路計画の話が今頃なぜ出て来たのか?」「すぐ近くに放射7号線ができるのに、ここにまた大きな道路は必要ない」「地域を分断する」などの声も上がっていて住民合意は図られていません。
また、この地域には小学校、交通公園、農地などもあり、環境の変化を心配しています。

今回の協議会はまちの現況の共有と用途地域、道路整備でどのような建物が建つかなどの説明を聞いた後に課題と今後のまちの変化についてグループ討議がおこなわれました。

道路整備を前提として新たなまちづくりについて積極的に様々な意見が出ていました。
「待ちに待った念願の道路」という意見がある一方で「用途地域はあまり変えたくない、住環境、コミュニティ、子育て環境など街並みが変わるのはイヤ」などの意見もありました。
これも大切な意見として反映していくよう今後も注視していきます。