動物との共生に向けた取り組み~健康福祉委員会視察~

10月26日(水)、健康福祉委員会視察1日目は京都市の「京都動物愛護センター」を訪問し、京都市の「動物との共生に向けた取り組みについて」説明を受けました。愛護センター

京都市では犬、猫、その他(ハト、カラス)のふん尿がなんとかならないか、という市民からの苦情が増えていることで、ふん尿は「ごみ」なのか「道路管理」なのかも明確でないため、横断的に対応する庁内プロジェクト「犬猫等ふん尿被害対策検討プロジェクトチーム」を立ち上げました。
また、のら猫への餌やりも問題があるとして2015年7月に「京都市動物との共生に向けたマナー等に関する条例」を制定しました。
この条例は「動物は迷惑」、ではなく「共生していく」ことを基本理念としています。

条例では所有者、市、市民の責務を明確にし、動物の適正な取扱いについて定めています。具体的な取り組みとして

多頭飼育の届出
犬5頭以上、猫10頭以上、合わせて10頭以上のいずれかに該当する場合は各区の保健センターに届出る。届出しないと1万円以下の罰金。

マイクロチップの装着
犬猫の盗難や迷子の防止、保護された犬猫の返還など所有者明示のため、飼い主が登録(登録料1000円)すれば、市の獣医師会の協力でマイクロチップ装着の費用が助成されます。昨年5月から始まり、今年度予算252万円。

飼い犬のふん尿被害防止策
自宅以外の場所において所有者が責任を持って回収する。
不回収の場合は3万円以下の罰金。

不適切な給餌の禁止
野良猫、鳩など所有者のない動物に市民や市民団体が餌を与える場合は、市に届出し、ルールを作り守る。

また、まちねこ活動支援事業が2010年からおこなわれています。
地域住民が2名以上のグループをつくり、保健センターに届出。センターで審査し決定すれば猫を保護して動物愛護センターで避妊去勢手術して元の場所に戻し、地域住民の合意形成のもとで管理方法を決めて「まちねこ」として世話をしています。

京都動物愛護憲章
2014年に制定された全国初の動物愛護の憲章です。動物憲章

京都動物愛護センター
昨年5月に京都府と京都市が共同で設置し、保護された犬猫の行動を修正し、譲渡しています。また、譲渡した後も後追いし、先住犬がいる場合は家庭訪問もしています。
京都市獣医師会との連携で夜間救急センターも併設していて、ここで野良猫の避妊去勢手術をしています。
保護された犬猫ができる限り譲渡されるよう大切に育てられていて、殺処分は2014年度8頭、昨年度は28頭で、回復不可能な病気でやむを得ない場合以外はおこなっていません。

 

センターの職員も獣医師の資格を持った方が特別職として採用されていて、とても動物への愛情を感じられるお話を伺えました。

3000㎡のドッグランも併設

3000㎡のドッグランも併設

府と市、獣医師会、市民の共同で動物との共生を一人ひとりが意識していくよう啓発することは、動物が嫌いな人にとっても大切なことです。

練馬区でも地域猫の住民トラブルの話を聞きますが、まず迷惑となることを解消することで地域住民の理解を得ることが第一です。そして迷惑=排除ではなく、人間と同様、生き物の命を大切にすることをみんなで共有することが必要だと思います。