世田谷清掃工場でもやはり女川町の災害廃棄物受入れ期間中の6月18日と20日に検出されています。
光が丘清掃工場では一般家庭のごみに7〜8%程度災害廃棄物を混ぜて焼却していますが、区は一般家庭と災害廃棄物のどちらに原因があるのかわからない、と言っています。
3月に女川町に視察に行った時、東京に搬出する災害廃棄物は現地で機械と手で選別され、アスベストが混入することはない、と説明を受けました。
一方練馬区はアスベスト飛散防止条例が制定されていますから一般家庭のゴミに混入することがあってはならないことです。
アスベストを含む廃棄物の処理は、特別管理産業廃棄物として1500度位の高温での溶融処理または飛散防止の処理をして埋め立てすることになっています。
そして特に解体などのアスベストを吸引する可能性のある労働に関わっていた人は肺がんや中皮腫を発症する恐れがあるとされ、定期検診をおこなってます。
今月初めには阪神淡路大震災後、がれき処理にかかわった男性が中皮腫と診断され、調査中、と報道されました。
練馬区では5年以上、清掃工場でのアスベストの測定は行っていません。東京二十三区清掃一部事務組合で今回の災害廃棄物の受け入れ中1回は測定するということでこの結果が出てしまいました。
一番怖いと思うのはアスベストがいつから出ていて、検出された後も出続けていたのかわからないということです。またこれがバグフィルターを通ってしまったということも問題です。
大気汚染防止法により含有基準値は10本/ℓですが、これまでにどのくらい排出されたのかわからないという大きな不安があります。
また宮城県のアスベスト大気濃度調査を見ますと5月の調査で石巻市のがれき集積場で0.39本/ℓ〜0.51本/ℓ、女川町の中間処理施設で0.39本/ℓ〜0.59本/ℓと報告されていますが、県内では仙台市や気仙沼市でこのところ解体工事でアスベストの飛散が報告されています。
がれきもすべてが混ざった状態ですから手選別しているとは言え、3マイクロメートルという目に見えないものが付着していても確認できません。
災害廃棄物の受け入れに関してはこれまで多くの区民の不安の声があがっていることや、住宅地の中にある清掃工場の安全性について、放射性物質だけでなくアスベストの測定に関しても清掃リサイクル等特別委員会でしつこく指摘してきましたが、今回のことも含め、再度災害廃棄物の受け入れを見直す必要があります。
区は「受入れ中に何か問題が起きたときは直ちに受入れを中止する」と言っています。
私たちの会派は区長に以下の申し入れ書を提出しました。
1 原因が解明されるまで、災害廃棄物の受入れ、焼却を中止すること
2 光が丘清掃工場において、ただちに排ガス中のアスベスト測定を行うこと
3 アスベスト検出の原因について調査し、結果を公表すること
申し入れ書本文はこちらから
今後、二度とこのようなことが起こらないようしっかり対応していきます。