同じ日に「チェルノブイリハート」というドキュメンタリー映画を見ました。
昨年日本でも大きな反響を呼んだ映画です。
この映画は1986年のチェルノブイリ原発事故よりに放射能汚染のひどかったベラルーシ市の16年後の様子をドキュメンタリーにしています。
甲状腺がんを患っている若者たちの病棟では、本人たちは病名を知らず、自分達に将来がないことも知らずに、痛みに耐えながら「将来は医者になりたい」と夢をもって生きています。
また、様々な障がいをもって生まれてきた新生児が親に捨てられ次々と乳児院に預けられる、その背景には父親が仕事も失い、子育てにも自信を失くしアルコール中毒になり妻へのDV。
事故から25年経った現在も健常に生まれてくる新生児はわずかに15〜20%と言われています。
「チェルノブイリハート」とは生まれつき心臓に穴の開いた疾患を持った新生児から名づけられました。
放射能は遺伝子にも大きな影響を及ぼすことが示されています。
原発の事故はそこに直面した人たちの人生だけでなく子孫の人生も狂わせてしまいます。
この映画を作製した監督は、『チェルノブイリの事故に続き、フクシマでの事故が発生しても、それでも「原子力発電所は安全だ」と言う人がいる。フクシマが第二のチェルノブイリになる前に収束することを切に祈る』と言っています。
福島県の川内村では今、森林で奇形の鳥が非常に多くなっているという報道を見ました。
川内村の森林のミミズを調査したところ放射能の測定値が20000ベクレルであることがわかり、ミミズを食べる鳥たちに異変が起きているのだろうと言われています。
海から山から、収束するどころか次々と汚染の影響が出てきていることに大きな不安を感じます。
それでも「原子力発電所は安全だ。」「原発は重要な電源だ。」と国の政治を司る人間が自信を持って言うことなのでしょうか。
チェルノブイリと福島、二度とこのような事故を起こさない方法は原発をなくすこと以外ないと思います。