先日、30代後半の独身男性会社員からの話を聞きました。
母親が10年前にくも膜下出血で倒れ、父も高齢で老老介護になってしまうので看る人は自分しかいない、とのことです。
「しょうがないですよね。兄弟もいないし自分しかいないと思ったら諦めもつきました。逆に兄弟がいて、もめたりする煩わしさもないからいいかもしれません。」と明るく話してくれました。
朝は1時間出勤を遅らせてもらい、母親の世話をしてデイサービスに送り出してから出社しているそうです。
「介護が必要になった時、どのような形態を望むか」という
男女とも50代、60代対象の国の調査では、
1位 家族中心で外部の力も借りる
2位 外部の力中心で家族にも協力してもらう
3位 家族のみ と回答しています。
特に3位の「家族のみ」では男性の割合が女性の約2倍になっています。いずれにしても家族への負担が大きくなることがわかります。
多くの人はもし自分が病気や老いで介護が必要になってもできるだけ周りに迷惑をかけたくない、と考えていると思います。
介護を苦にした自殺や事件が急増している昨今、介護する人がもっと弱音を吐ける場所、ひとりで我慢したり悩んだりしないようにサポートできる体制が地域には必要だと考えます。