体験!大人のための総合的な学習の時間

「身近なもののひとかけらから、日本と世界の今が見える」
というNPOコミュニティスクール・まちデザインの理事長・近藤惠津子さんの講座に参加しました。近藤さんは小・中学校の「総合的学習の時間」を使い、食・福祉・環境の3つのテーマで生活の中から見える様々な問題をどう解決したらよいか子どもたちと一緒に学ぶ授業を展開しています。

今回はその授業の内容を大人たちも体験してみよう、と開かれた講座でした。テーマは環境。まず絵の中からプラスチック製品を探し、生活の中でいかにプラスチック製品が多く使われているか改めて認識しました。次にこれらの原料である石油の話。日本の国民1人あたりの1日の石油消費量は1リットルの牛乳パックで6.6本とアメリカに次いで世界第2位。その99.8%は輸入に頼っていること。そして驚くことは石油そのものの他に石油製品の原料であるナフサも60%以上輸入で、さらにプラスチックそのものも大量に輸入しているとのこと。これらの輸送手段にも石油が使われているわけです。
軽くて丈夫なプラスチックは使い捨て容器にも使われていますが、これがすべてごみとなった時の処理方法が大きな問題になります。

皆さんは「フードマイレージ」をご存知でしょうか?フードマイレージは食糧の輸入を食糧輸入量(トン)×運ぶ距離(キロメートル)で表したもので、日本のフードマイレージはダントツ世界1位です。反面食糧自給率は40%であり、飽食日本がいかに輸入に頼っているか、これが途絶えた時の恐ろしさが想像できます。そして同じく「ウッドマイレージ」。森林国である日本の木材自給率は18.8%で外国の森林を次々と伐採し、わざわざ遠くから石油を使って輸入しているのです。
日本が地球環境に大きな影響を及ぼしていることに子どもたちは驚くそうです。
これらのことから地球温暖化の話、ではどうすれば地球の環境を守れるのか、皆で考えていくことがこの授業のポイントです。

子ども達一人ひとりがこの現状を大きな問題として受け止め、今、自分達が何をしなければいけないかを考えさせられる、貴重な授業でした。でもまずは大人達がお手本にならなくてはいけませんね!

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