知っておきたい練馬区の防災計画・避難拠点運営
熊本地震で被災された皆さまに対し、心よりお見舞い申し上げます。
ここ東京でも首都直下型のマグニチュード7クラスの地震が発生した場合、練馬区は震度6強や6弱が想定されています。これは立っていることが困難で家具などが移動して倒れる、壁のタイルや窓ガラスの破損、落下、ブロック塀が崩れる、などの被害が想定されています。
阪神淡路大震災、東日本大震災を踏まえて練馬区の防災計画も見直されてきました。
しかし実際に地震が起きた時にどうしたらいいのか不安をお持ちの方も多いと思います。
そこで区の防災計画や避難所運営についてまとめてみました。
Q 避難所はどこに行けばいいの?
A 震度5弱以上で区立小中学校99校において避難拠点が開設されます。
Q 備蓄はどんなものがあるの?
A 1人1日分、700人分が備蓄されています。
①クラッカー2食(1食分(26枚)が13枚ずつに分か
れて1袋に包装されている)
②アルファ化米1食。
③調整粉乳22缶(内、アレルギー対応1缶)
④保存水(乳児用48ℓ、 飲用1人3ℓ)
1日分では不安ですが、それ以降は都から配給されます。区はまずは自助、できる限り自宅で過ごしてもらうことを想定しています。
しかし混乱の中で、本当に配給が予定通りされるのかはわかりません。
避難所以外にも区内20か所に飲料水として使用できる防災井戸がありますが、歩いていくとするとかなりの距離がある地域もあります。食料以外には1人分として毛布1枚と寝袋1枚、携帯トイレ1個が用意してあります。
Q 阪神淡路大震災の時、避難所では仮設トイレに2時間も並んだと聞きましたが。
A まずは学校のトイレを使用し、使えなくなった場合には組み立て式トイレを設置し
ます。 水道が止まった時はプールの水を使用します。
Q ひとりでは避難所に行かれない時どうすればいいの?
A 高齢者や障がいのある方、妊産婦など、あらかじめ要援護者名簿に登録しておくと
災害発生 時に民生委員や災害ボランティアが安否確認に行きます。避難所では特
別な配慮が必要な場 合、優先的に場所を確保したり、教室を利用します。
それでも困難な場合は福祉避難所として 区内37か所指定している福祉施設に移
動します。
Q 帰宅困難者の避難所はどこ?
A 区内7か所の区立施設と都立学校が練馬区帰宅支援ステー
ションとなります。
ここでは場所の提供(一時休憩場所やトイレ)・物資の提
供(簡易食料、飲料水、簡易寝 袋, 携帯トイレ)情報の提
供(鉄道・バスの運行状況や道路の状況等)があります。
Q 阪神淡路や東日本大震災では女性特有の問題も数多くありましたが、区は対応を考
えていますか?
A 女性用の更衣室を確保すること、授乳スペース・育児スペースの確保・トイレの場
所や安全確保,女性の衣類を干せるスペースの確保・ 生理用品等の配布方法等への
配慮 など、女性の視点に立って支援を行う職員に女性をあてる等の配慮を行うこ
とが防災計画に盛り込まれました。
その他
①ペットも一緒に避難所に連れて行くことができます。
②生活者ネットの要望が実現し、電源確保のため、全小中学校に太陽光パネルと蓄電
設備を順次設置することになりました。
③新たな取組として
・区の公用車として購入した燃料電池自動車MIRAIから電気を取り出すための設
備を南町小学校に設置し、災害発生時の電気供給をモデル的におこなう。
・災害時協力登録車制度を創設し、区民が所有している外部電源として利用できる自
動車を登録してもらい、非常時に外部電源として活用する。
・ガスを使って発電する際に生じる廃熱をエネルギーとして利用する設備を災害拠点
病院として指定されている練馬光が丘病院や順天堂練馬病院に配備し、災害時に医
療救護所となる隣接の 中学校に電気や熱を融通してもらうシステムを導入する。
などが計画されています。
④災害をできるだけ少なくする「減災」のためにも自分の家の耐震診断をしておくこ
とも大事です。区では無料の耐震診断や耐震改修工事の費用の助成もしています。
自分たちでできること「自助」、地域でお互いに協力して助け合う「共助」、公的
機関がすべきこと「公助」。地域で一緒に「防災」「減災」について考えていきま
しょう。
☆練馬区地域防災計画 平成26年度修正 本編 資料編
☆避難拠点運営の手引き
今後の区の防災計画に反映させるよう、皆さんの声を届けますので質問や意見・要望がありましたらぜひお寄せください。