「子ども・若者の自立をサポートする」学習支援

日本の子どもの貧困率は16.3%と約6人に1人の割合で、さらに深刻化しています。
特にひとり親家庭、中でも母子世帯の子どもの貧困率は先進国で最悪と報告されています。

女性の働き方は非正規雇用が圧倒的に多く、ワーキングプアを生み出していることも原因のひとつで、4割が年収200万円以下です。さらに貧困世帯と言われる母子世帯の年収は約120万円とも報告されています。

十分な学習環境に置かれていない子どもは、親に気を使い、塾に行きたい、受験したいと言えず進学をあきらめる子どもが多く、その結果、就職が難しくなる、と大人になるまで影響を受け、将来への希望をなくしてしまうのが現状です。

このような貧困の連鎖を断ち切るためには、できるだけ早い段階での学習支援や、いつからでも学びなおしができる場が必要だと考えます。

練馬区においては昨年度、生活保護世帯とそれに準ずる準保護世帯を合わせて小学生の約2割の7千人、中学生の約3割の4千人が就学援助を受給しています。

学習支援では、生活保護世帯の高校受験生を対象とした無料の勉強会や、途中で諦めてしまった若者への「学びなおし」などが行われています。
しかし、まだ「いつでも、誰でも」という体制にはなっていないことや、現在1ヶ所だけ、という点では今後広げていく必要があると考えます。

私は学習支援の場として、たとえば練馬区でも課題となっている空き家の活用や、退職された教員、大学生などの協力で、生活保護世帯と限定せずに受け入れ態勢を広げることを提案してきました。

昨年1月、子どもの貧困対策法が施行、8月には大綱が閣議決定され、その中には学習支援や、保護者に対する学びなおしの支援などが盛り込まれているにもかかわらず、無料の学習支援への国からの補助は2分の1に減額され、自治体にとっても厳しい状況になります。

生活者ネットワークの政策には「子ども・若者の自立をサポートする」を掲げています。

子どもの権利を保障し、家庭環境に影響されることなく、子どもが将来に希望を持って育っていかれる支援体制をつくります。