憲法の人権理念に基づく男女共同参画推進を
17日、第20期 第1回男女共同参画推進懇談会を傍聴しました。
今回は男女共同参画研修として十文字学園女子大学人間生活学部教授の片居木英人さんの講演がありました。(懇談会会長に就任)
片居木さんは憲法、ジェンダー、女性福祉論が専門で、売春問題に取り組み、「セクシャリティは人権であること」として人権文化の構築を目指しています。
かつて日本女子大に入学した男性として話題になった方です。
男女共同参画計画基本法は憲法の人権理念が基軸。
憲法13条「個人としての尊重」の「個別性」と「多様性」の尊重は、第5次男女共同参画計画の基本理念である「個性が輝くまち」につながる。
憲法14条「法の下の平等」の「すべて国民は・・・・社会的関係において、差別されない」は今の私たちの市民社会において、個人へのDV、ハラスメント、虐待、異質性排除があってはならならず、人権・権利視点として立案と実行に生かすことが大事。
「平等への権利」とは「いかなる種類の差別もなしに」が基本であり、障がいのある人の人権を考えることも男女共同参画に必要。様々な人がいて、その一人ひとりの人権が尊重される社会をめざすことが男女共同参画推進。
約30分という短い時間でのお話でしたが、「憲法の人権理念に基づき、女性差別や障がい者差別をはじめあらゆる差別や排除を許さない社会をめざす」ことを共通の視点として懇談会で様々な議論がされるよう、注目していきたいと思います。
講演の後、第4次計画の実施状況について報告がありました。
課題が残ったのは「区の審議会等委員への女性の積極的な登用」です。目標は以下の2項目
・2020年3月31日までに、審議会等の女性委員の割合を50%にする
・公募委員の割合を3割以上かつ公募委員の男性委員、女性委員を概ね同数とするよう努める
結果は審議会等の女性委員の割合は前年度より減ってしまい37.1%と目標に届かず。
公募委員の割合は30.4%、そのうち女性は49.7%と前年度より増えたものの目標ギリギリ。
男女懇の委員は行政委員を除く20人のうち女性が14人と多いですが、他の審議会等においては特に学識経験者や団体推薦などは女性自体が少ないために、参加者が増えないことが課題となっていると報告されています。これは以前からの課題です。
引き続き保育などを考え、女性の参加を促していくとのことでした。
今期は大学生の委員が加わりました。若者の視点も施策に生かして欲しいです。