学校再開にあたって~区長と教育長に要望書を提出~

練馬・生活者ネットワーク教育部会(現子ども部会)が作成したパンフレット

新型コロナ感染症の対策として、2月28日に学校の一斉休業の要請が出てから3か月。予定通りに行われなかった卒業式や入学式、新学期が始まったという実感もないまま休みが続き、この間子どもたちや保護者の生活は一転し、今までになかった困難にも直面しました。

また、休業に入って各小中学校のホームページを確認しましたが、

・困りごとの相談先をわかりやすく知らせている
・スクールカウンセラーや心のふれあい相談員からのメッセージを載せている
・学校から頻繁に児童生徒向けにメッセージを送っている
・きめ細かくお知らせを載せている
・学習支援サイトを載せている

など学校によって情報の内容や量にかなりバラツキがありました。

6月1日から学校が段階的に再開されますが、区から正式発表があったのは5月27日です。
「緊急事態宣言が解除されたら」と前置きして、学校再開の時期や説明のための登校日について、宣言解除前に知らせた区があり、練馬区の公表は遅かったと考えます。

再開にあたり子どもたちや保護者の心の準備や、学校の受け入れ態勢を整える期間が短く、様々な視点でのケアが必要です。

練馬・生活者ネットワーク子ども部会は29日、学校再開にあたり、区長と教育長に要望書を提出しました。


練馬区長 前川燿男 様
教育長    河口 浩  様

2020年5月29日
練馬・生活者ネットワーク 子ども部会

 

                 学校再開に関する要望書

新型コロナウイルス感染症対策として3月2日から学校の臨時休業が始まりこの3か月間、児童生徒、保護者からは先の見えない日々の生活に多くの不安の声が届きました。
6月1日からの段階的な再開に対しても、保護者に聞き取りをしたところ「よかった」「まだ早いのでは」など考えはそれぞれですが、不安がぬぐい切れないことが見受けられます。
学校再開にあたり、練馬・生活者ネットワーク子ども部会は、「子どもの権利」を守る視点から、以下の項目を要望いたします。

                                                                                記
メンタルケア
○相談を待つのではなく、スクールカウンセラー、心のふれあい相談員の学校巡回による児童生徒のメンタルケアを強化してください。
○障がいのある児童生徒だけでなく、メンタルケアなど必要な支援を行うために学校生活支援員を増員してください。
〇長期の休業により不登校やひきこもりになりそうな児童生徒の早期発見と迅速、きめ細かな対応をしてください。
〇DV、虐待など家族関係の悪化による子どものSOSを早期発見し、関係機関と連携して対応してください。
児童生徒だけでなく、教員も相談できるよう配慮してください。
学習環境
○少人数指導、学習格差解消のための対応として学習支援員を増員してください。
〇授業をこなすことを急ぎ、学習内容を理解できない児童生徒が増えないよう、一人ひとりに丁寧な指導とフォローをしてください。
○夏休みを削減して授業を行う場合の登下校時の暑さ対策、安全確保に不安があるので慎重にしてください。
〇教員が感染予防のために児童生徒への過剰な注意や指導をおこない、子どもたちが委縮しないよう、適度にリラックスできる雰囲気づくりをしてください。
〇オリンピック・パラリンピック教育より、他の授業を優先してください。
生活支援
○スクールソーシャルワーカー、民生児童委員と連携して、要支援家庭の状況把握と支援をしてください。
〇保護者の失業などにより生活が急変した家庭の把握と関係機関との連携による支援をしてください。
感染予防対策
〇除菌作業など物理的な教員の負担増を回避するために用務員を増員してください。
〇手指消毒剤により皮膚に過敏症状等を起こす児童生徒に対し、無理して使わせず石けんと流水での手洗いなどの配慮をしてください。
〇健康被害が心配されるため、次亜塩素酸ナトリウム液の噴霧はやめてください。

以上

学校の体制をもとに戻すのではなく、これを機に、全学年での少人数学級の実現や、一斉授業ではなく一人一人に寄り添った指導法に変えるよう検討してください。
3か月にも及ぶ長い休校を経て、学校の意義や在り方など子どもたちの意見を聞きながらこれまでのやり方の見直しを求めます。