「川崎市子ども夢パーク」と学童ほいく「オカリナ」を見学。その1

その1 川崎市子ども夢パーク

17日、生活者ネットワークの区議、やない克子橋本けいこ、前区議の菊地靖枝と川崎市にある「川崎市子ども夢パーク」、同じ市内にある学童クラブ「オカリナ」を見学しました。

川崎市では2000年12月に「川崎市子どもの権利に関する条例」が市議会の全会派一致で採択、制定されました。
制定にいたるまでの2年間、200回を超える会議や市民、子どもとの意見交換を重ねてきたそうです。

その子どもの権利条例第27条「子どもの居場所」にもとづいて2003年、市が高津区の工場跡地に「川崎市子ども夢パーク」をつくりました。
副所長の友兼さんからお話を伺い、パーク内を案内していただきました。

パークの所管は教育委員会で、管理運営は指定管理者として公益財団法人川崎市生涯学習財団とNPO法人フリースペースたまりばの共同運営事業体が受け、公設民営という日本でも珍しい施設です。
昨年暮れにたまりばの理事長の西野博之さんのお話を伺う機会があり、今回の見学に至りました。

10000㎡という広い敷地にプレーパーク、フリースペースえん、乳幼児と障がい者優先のスペースゆるり、読書やゲームなどゆっくり過ごす交流スペース”ごろり”、全天候広場”たいよう”、スタジオがあります。
プレーパークは子どもたちが考えてつくった遊具や焚き火、どろんこ遊びなど子どもたちがどろだらけになって好きなように遊んでいます。

遊びの消費者から生産者へ

つくられた遊びではなく自分から生み出す遊びが大事。
目的がなくてもその子どもがその時やりたいことが遊び。
「けがと弁当自分持ち」
パーク内はほとんど禁止事項がなく、自己責任でやりたいことを好きなようにやり、失敗や成功を経験することが必要とのことです。
「フリースペースえん」は国籍や障がいのあるなしなど関係なく誰でも来れる居場所で、子どもから若者までこのスペースで一緒に料理をしてみんなで食べ、自分がやりたいことを好きなようにしています。中には勉強をしている人もいます。
そしてここは夜9時まで開いているので、家に帰れず行き場が無くて危険な仕事や遊びに流されてしまいがちな若者の居場所となっています。
これは今、どの地域でも求められていることだと思います。

また、学校に行かない、行けない不登校の子どもで適応指導教室のように学校復帰をめざすプログラムが苦手な子どもの居場所がなく、事件や事故につながるケースも少なくありません。

朝の9時過ぎに行ったのですが、開園の9時前にすでに門の前で小学生がおやつの袋を手に待っていて、10時前には様々な年代の子どもや若者でにぎやかになっていました。

このパークの基本理念は
自己肯定感を育む居場所づくり「生きている」ただそれだけで祝福される
そんな場をみんなでつくっていきたいと考えています。

言葉にならない子どもの思いをキャッチするには大人がアンテナを立てることが必要なんだというお話しに、そのためにも子どもが話しやすい環境を作ることが必要だと思いました。