再び記録上昇、光化学スモッグ注意報。

練馬はこれまで毎年夏になると「練馬で○○度」と気温の高さで必ず名前が出されてきました。

観測地点が武蔵大学のキャンパス内にあり、高層ビルに囲まれ、風通しが悪く正確な気温が測れないからと昨年、石神井公園の近くの旧日銀グランドの芝生広場に移しました。
でも・・・10日に「練馬38.6度」とやっぱり報道されてしまいました。
更にこの日は練馬区に光化学スモッグ注意報が発令されました。

気になったので東京都光化学スモッグ情報で調べたところ今年はすでに一昨年、昨年の年間発令数をはるかに上回っています。(下図)

発令区分 発令日数
22年 23年 24年 25年
光化学スモッグ学校情報 38 19 16 19
光化学スモッグ予報 5 0 2 10
光化学スモッグ注意報 20 9 4 14
光化学スモッグ警報 0 0 0 0

 今年は特に気温が高いことも原因となっていますが、毎年発令され防災無線から流れる注意報もまたか、とあまり気に留めなくなっています。

しかし健康への影響として『目や喉に刺激があり、「目がチカチカする」、「喉が痛い」などの症状がでる場合があります。』と屋外での活動や自動車の利用を控えるよう呼びかけられています。

これって実は大変なことですよね。大気汚染によって私たちの普通の生活が脅かされるここともあるわけですから。実際私も目がチカチカした経験があります。
7月には2人の高校生の被害も報告されています。 

また、中国の大気汚染が深刻な状況になっていて、PM2.5についても大きな問題になっています。しかしこれは中国だけでなく日本でも注視していかなければなりません。
pm2.5の環境基準は35マイクログラム/㎥以下で、日差しが強く風がない日、特に光化学反応が盛んな夏に排気ガス中の窒素酸化物が日光にあたって発生する微粒子です。
呼吸器や循環器に影響を及ぼす恐れがあるとされていて、特に体の小さな子どもへの影響が心配です。

気温の高かった10日は川崎市で、環境省が定めたPM2.5の暫定指針値70マイクログラム/㎥を超え、神奈川県は「極力屋外に出ることは避け、激しい運動はしない」よう呼びかけました。
練馬区では石神井町、北町、練馬に測定局があり、同じ10日に練馬でも70マイクログラム/㎥が測定されています。

光化学スモッグと発生条件は似ているので同様に対応していかなければなりません。
これまで40年以上も発生し続けている光化学スモッグ注意報のことをもっと真剣に考え、子どもたちが大気汚染や放射能汚染のため屋外で遊べない、そんな環境を作ってしまった大人たちがきちんと責任をとるべきです。