子どもの虐待・貧困・不登校について~一般質問から~

2016年12月21日 14時52分 | カテゴリー: 活動報告

201611月一般質問
11月29日の一般質問で子ども施策について取り上げました。
日本は子どもの権利条約に批准しているものの、虐待や貧困、いじめ、不登校など、子どもたち一人ひとりが大切にされる社会とは言えない現状です。

練馬区でも様々な施策を講じてはいますが、本当に子どもの視点にたったものなのか、今回の一般質問のテーマでもある「人権」の問題として質問しました。
以下、質問内容です。

1、子どもの虐待について
ここ数年、子どもが虐待を受けて尊い命を失う事件が続けて起きています。
2014年度に虐待を受けて死亡した18歳未満の子ども44人のうちの7割以上が近隣との付き合いがなく、地域で孤立していたことを厚生労働省が報告しました。

東京都福祉保健局がまとめた「児童虐待の実態Ⅱ」でも「孤立」と「経済的困難」が虐待の大きな要因であると報告されていますが、経済的困難においてはひとり親家庭が多いという結果が出ています。
区が今年の7月におこなったひとり親家庭ニーズ調査の結果でも「社会からの孤立感」に悩んでいる人が多いことがわかりました。
この結果から、区として子どもへの虐待と保護者の孤立の関係についてどのように受け止めているのでしょうか。

今回の調査では相談したことがない理由に、「時間・余裕がない」「どこで相談できるかわからない」が多く、「土日や祝日、夜間に窓口を開設」を望む声が最も多くなっています。まずは困った時にいつでも気軽に相談できる体制を早急につくるべきと考えますが、いかがでしょうか。また、区は地域や親同士の交流の支援、アウトリーチによる支援等に関する課題・ニーズが明らかになったと報告していますが、具体的にどのような対策を考えているのでしょうか。

2、子どもの貧困について
貧困状態は単にお金がないという経済的困難にとどまらず、虐待やネグレクトを起こす要因にもなり、衣食住の不足、不健康、発達障害、文化的な資源不足、親族や近隣からの孤立などを引きおこします。
まわりのこども達と同じ生活ができないことで社会経験が乏しくなるという表に現れない貧困に直面する子どもが増え、将来に全く希望を持てないまま成長期を過ごすことはその後の人生に大きな影響を与えます。

これは本来子どもに無条件に保障される子どもの権利を損なうものであり、保護者支援とともに子どもに対する即効性のある直接の支援を急ぐべきと考えます。例えば福岡県内の公立小中学校では、朝ご飯として週2回、希望する生徒にフードバンクから調達したパンやバナナを提供する取り組みをしています。また、大阪市西成区では中学校単位で「児童虐待防止ネットワーク」をつくり、児童館などを利用した子どもの居場所づくりや駆け込み寺をすすめています。

食が不足している子どもには食べさせる、衣服がなければ未使用品やリサイクルを利用する、歯の治療を受けずにぼろぼろになっている子どもには治療を受けさせる、など具体的に一人ひとりに今必要な支援をし、基本的な生活ができる水準へと上げるべきですが考えを伺います。

3、不登校について
2015年の文部科学省の調査で中学生の不登校数が過去最高となったと報告されました。要因として家庭の問題、人間関係、学業の問題などがあげられています。
練馬区では30日以上連続、断続して欠席した場合を不登校とし、2016年度は小学生176人、中学生417人と報告されています。

区では不登校の児童生徒に対し、適応指導教室フリーマインドやトライ、別室登校、居場所などの対応をしています。
しかし、これらの支援はあくまで学校復帰が目的であり、「学校に行きたい」という子どもには行けない要素を取り除く支援が必要ですが、そうでない子どもにとって「学校復帰」は精神的負担が増すばかりです。不登校を問題のある生徒として「指導する」という考えではなく、「どの子どもにも起こり得る」として子どもの発信を受け止めるべきです。
「学校に行く」という枠に捉われず「自分らしく生きたい」と考える子どもにも、「信頼できる人」と「安心できる場所」として、それぞれの子どもに合った多様な学びの場が必要と考えますが、いかがでしょうか。

区は今後の対応について「不登校の要因である友人関係をめぐる問題を解決するための人間関係形成力を高める授業プログラムを考案、各学校での実践に生かしていく」としています。
具体的内容はこれからとのことですが、「人間形成力を高める」ためには規律や規則を理解させることではなく、まず相手のことを認め、対話をする中でお互いの意見を尊重するシチズンシップ教育こそ必要と考えますが、いかがでしょうか。

また、文部科学省モデル事業の取り組みとして、適応指導教室に登録したが来ていない児童等について、来れない理由を把握し、効果的な支援方法を分析するとしています。
モデル事業の成果を上げるために、不登校の数に捉われ減らすことや、来室や学校復帰を前提とし復帰率を上げることを目的にするのではなく、来室しない子どもがどうしたいのか、一人ひとりの意志を受け止め、丁寧に対応するべきです。区の考えを伺います。

以上、子どもの虐待、貧困、不登校いずれも「子どもの権利の保障」という視点で真摯に取り組むことを求めます。